Our Story

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ルーツ
株式会社ナカムラは1977年、問屋として東京で創業しました。
問屋は、小売業と製造業の間に位置する仲介役、言わば表舞台には姿を見せない名もなき存在かもしれません。しかし、私たちは創業依頼ずっと人々の暮らしを見つめ続け、共に歩んできました。
日本が高度経済成長の真っ只中を走っていた創業当時、私たちは日本を代表する百貨店に商品を卸していました。生活者とより近い関係性を持つ百貨店の担当者から「こういうのものをつくれないだろうか」という相談や依頼を受け、彼らのあらゆるアイデアを実現できる工場と共に製品を企画開発します。ベッド、本棚、収納などその数は約200アイテムにのぼりました。規模も業種もさまざまな工場とのつながりを築き、ファブレスメーカーとしての経験を培ってきました。

その代表作の一つが1988年に誕生したトタンボックスです。その当時、お付き合いのあったある大手クライアントが既存のプラスチック製の人気収納ケースに取って代わる新しい商品を模索していました。
そんな中、店舗で衣類をディスプレイするための業務用衣類ハンガーを取り扱っていた私たちがその生産背景の一つである静岡を訪れた際に偶然の出会いが生まれます。お茶の産地ならではの茶箱です。茶箱に詳しくない私たちでしたが、素材や造りが気になって好奇心から見せてもらうと、杉材で作られた箱は密閉性に優れ、茶葉の品質を保つために内側には亜鉛メッキ鋼板が貼られた構造であることがわかりました。私たちは、古くから身近に使われていたこの亜鉛メッキ鋼板、いわゆる何の変哲もないトタンに新たな可能性を見出し、

外部のデザイナーと協業して収納ボックスの開発に臨みます。ゴム製のチューブを取手につけるディテールを再現できる工場を探すのには苦労しましたが、東京の製缶工場をパートナーに迎え、シンプルながらも機能美に富んだプロダクトを完成させました。これが初の自社製品であり、今に至るまでトタンボックスの名でロングセラー商品として全国で親しまれています。これは私たちがものづくりの素晴らしさを一層深く学ぶことができた貴重な転機でした。